仙台市戦災復興記念館の平和の取組について質問しました【議会】

202012議会 戦災復興記念館

2020年12月11日の一般質問です

仙台市議会2020年の第4回定例会の、いのまた由美の一般質問の、その1のメモを掲載します。

質問項目

1. 仙台市戦災復興記念館と平和の大切さを語り継ぐ取組
2. コロナ禍を生き延びていくために、弱い立場にある人たちを支える取組
・年末年始に生活困窮に陥っている人への対応
・急増している自死、ジェンダー視点での自死対策
・増加しているDV相談に対する取り組み
・DV対応民間団体の動向把握と連携や補助
・若年女性が社会的資源に繋がるための支援
・思いがけない妊娠相談、民間団体との連携
・コロナ禍における障害児の保護者の負担増への対応
・未就学児親子の自主的な集まりのための支援
・ひとり親家庭の現状の受け止め
・生活保護申請世帯が増えていないことへの認識
・要支援子育て家庭と繋がるためのアウトリーチ
3. 周産期医療の拠点としての仙台赤十字病院

録画映像は、12月16日以降にアップされると思います。

仙台市議会インターネット議会中継
仙台市議会インターネット議会中継

仙台市戦災復興記念館と平和行政

いのまた由美作成のメモより掲載しています。当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。)

質問:伊藤洋平さんと、小学生の、とどけ!ほしにねがいを「優しさの色の歌」

いのまた由美
いのまた由美

(いのまた由美)
今年は戦後75年の節目の年でした。
仙台市戦災復興記念館の平和の取組について伺います。

今年の夏の戦災復興展は地元のシンガーソングライターの伊東洋平さんの平和祈念コンサートなどが予定されていましたが、新型コロナの影響で変更が余儀なくされました。しかし、伊藤さんと市内の小学生の合作、とどけ!ほしにねがいを「優しさの色の歌」は「せんだいTube」で配信され、広がりを生みだすなどの成果もあったと評価をしています。12月5日にコンサートが開かれたと今朝の地元紙でも報道されていました。感染予防を図りながらも新たなチャレンジをした本年の取組の評価や、今後の展開について伺います。

仙台市当局
仙台市当局

(答弁 青葉区長)
戦災復興記念館の役割等に関しまして、お答えいたします。
仙台空襲から75年の節目を迎える今年の戦災復興展は、新型コロナウイルス感染予防のため、展示に特化した内容で、例年より期間を延長して実施いたしました。

また、特別企画として、市内の小学生の皆さんよりいただいた平和を願うメッセージに基づく楽曲「優しさの色の歌」を作成し、展示会場を始め、様々な媒体を通じて広く発信したところでございます。

最終的に、3,000人を超える方々に足をお運びいただき、来場者アンケートの中には、この楽曲をきっかけに仙台空襲の存在を知ったという声もあるなど、次の世代への継承という点で成果があったものと考えております。

参考情報
公益財団法人 仙台ひと・まち交流財団 : 戦災復興記念館
【関連企画展】戦後75年戦災復興展 | art node

■戦後75年戦災復興展を開催
戦災復興記念館で7月10日から8月31日まで「戦後75年戦災復興展」が開催されました。企画展「戦時下の東北学院」では、空襲により被災した校舎の様子や学徒動員の様子をつづった生徒の手紙などを展示。また、特別展「がけっぷちの防空壕(ごう)」では、市内に現在も残る崖面に掘られた横穴式防空壕を写真で紹介しました。会場を訪れた人は空襲のすさまじさを物語る展示の数々に見入っていました。
また戦後75年の特別企画「とどけ!ほしにねがいを」として仙台市在住のシンガーソングライター・伊東洋平氏が歌う「優しさの色の歌」の動画を上映。この歌は、市内の小学生711人から寄せられた平和を願うメッセージを基に伊東氏が作詞・作曲したもので、会場ではそのメッセージの一部も展示されました。
「優しさの色の歌」は市の公式YouTube(ユーチューブ)チャンネル「せんだいTube」で配信しています。ぜひお聴きください。

「市政だより 令和2年9月号」より
https://www.city.sendai.jp/shiminkoho/shise/koho/koho/shisedayori/2020-09/index.html

とどけ!ほしにねがいを「優しさの色の歌」 – せんだいTube

質問:仙台市戦災復興記念館が果たす役割

いのまた由美
いのまた由美

(いのまた由美)
音楽ホールのあり方を検討する中で、戦災復興記念館のあり方についても検討していくと発表されたことにより、戦災復興記念館が果たしてきた役割が縮小されることになるのではないかと懸念を持ちました。戦争を実経験した方が少なくなってきたからこそ、戦争の悲惨さを風化させることなく、平和の大切さや不断の努力を末永く語り継いでいくべきです。今後の戦災復興記念館が果たす役割について、当局の所見を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

(答弁 青葉区長)
今般、音楽ホール整備と併せて、戦災復興記念館の在り方についても検討をしていくこととなりますが、戦災の記憶と記録、そして復興への努力と成果を風化させることなく、後世に伝えていくことは重要と考えており、引き続き、市民の皆様とともに取り組みを進めてまいります。

いのまた由美の思い

今回、一般質問で、コロナ禍で増えている女性の自死やDVや困窮している若年女性が受けている被害などを多く取り上げました。それと同時に、音楽ホールがらみで、戦災復興記念館の今後のあり方が検討されることを知り、仙台市の平和を語りつぐ取組が今後縮小されてしまうのではないかという懸念を持ったので、一般質問で取り上げようと思いました。
 
戦争の悲惨さや、二度と戦争に加担せず平和を築くための不断の努力が必要だということを語り継いでいくべきですが、戦後75年経ち、戦争体験者は年々少なくなっていく中で、私の心にあったのは、昨年お亡くなりになった、元シベリア抑留兵で戦争の語り部・小野寺哲さんの姿です。
 
小野寺哲さんを偲ぶ会で配られたパンフレットに、小野寺さんが日本軍従軍慰安婦とされた朝鮮の女性たちの問題の学習会で、性暴力被害をうけた女性をおとしめる発言をした男性たちに、心底怒り、くってかかったというエピソードがありました。一般質問の中では小野寺さんのお名前をあげていませんでしたが、暴力を憎み、社会的に不利な立場にある人に寄り添う在りし日の小野寺さんの姿を心に浮かべながら、戦禍・コロナ禍で痛みを受ける民草をおもって質問を作りました。
 
みじかい質問文からは、そういう思いまでは全然伝わらないと思いますが💦 今後も精進してまいります。

戦争の語り部・故 小野寺哲さん

小野寺哲さんの記録をWEB上で探して、オンラインラジオプログラム『「10年目をきくラジオ モノノーク」第2回 2020年8月15日(土)』に巡り合いました。番組開始後1時間くらいのところから、ゲストリポーターのサタケマキコさんが話題提供をして、小野寺哲さんにインタビューをした経緯をお話されています。小野寺哲さんの聞き書きのテキストを、パーソナリティの桃生和成さんが朗読していました。

末端の人たちの気持ちを考える

私は生涯二等兵ですから、
末端の人ちの気持ちしかわからないのよ
そしてね、たそういうものこそを
想像しなければならないと思う
銃の乱発だけが戦争ではないんだね
戦争というのは戦闘地域の人たちだけじゃなくて
いろんな人の関わりあいがあるんだ
開拓団のかあちゃんたちを救えなかったとか
シベリアで二人の死体を遺棄してきたとか
そういう意味を背負って私は生きているわけだ