若年女性支援、困難を抱える女性支援について質問をしました【仙台】

2021年2月8日から3月12日の33日間の日程で、第1回定例会が開会中です。議案等はこちらです。予算等審査特別委員会の日程はこちらです。

はじめに(記憶だよりの不正確な質問答弁メモです)

いのまた由美作成のメモより掲載しています。当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。

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「いのまた由美/令和3年第1回定例会/2月26日/予算等審査特別委員会」をご覧ください。

仙台市議会インターネット議会中継
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3月1日健康福祉費(子供未来局)の『婦人保護事業、母子生活支援施設、危機的妊娠について』とセットで質問を考えました。

若年女性支援、困難を抱える女性支援について質問をしました【仙台】
2021年2月8日から3月12日の33日間の日程で、第1回定例会が開会中です。議案等はこちらです。予算等審査特別委員会の日程はこちらです。 はじめに(記憶だよりの不正確な質問答弁メモです) いのまた由美作成のメモより掲載しています。当日の発...

質問:若年女性支援、困難を抱える女性支援について

とりいそぎ、質問と答弁の要旨を掲載します。質問のための資料や参考情報などなど、質疑のあとに追記していく予定です。

仙台市の、困難を抱える女性等の支援のおもな取組

いのまた由美
いのまた由美

市民費:男女共同参画推進費について伺います。
コロナ禍では、もともとあった男女間や非正規雇用などの格差による困窮が顕在化しています。昨年12月の一般質問で私は、女性の自死の増加やDVや性被害などの相談が増えているということをお示しして対策を求めました。それに応えて、市民局では年末年始に向けて、自死相談やDV相談等SNSや電話相談の窓口をまとめたチラシを作成して、地下鉄駅トイレに張出す対応をしていただきました。複数の局や仙台市交通局の連携したお取組に、感謝を申し上げます。

いのまた由美
いのまた由美

次期・男女共同参画せんだいプラン(中間案)には「基本目標5・施策の方向3」に.「貧困などの困難を抱える女性等の、生活や就労・社会参画を支援する」と、あります。

困難を抱える女性等の支援のおもな取組について、今年度までどのような取組をしてこられているか、加えて新年度予定している取組を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

困難を抱える女性への支援に関する市民局の取り組みでございますが、生活や生き方、働くことをめぐる悩みなどについて幅広く相談に応じる女性相談、暴力などからの心の回復や自立を支援するセミナー、また、支援者を対象とするものとして、性暴力被害者支援に係るスキルアップ講座、若年女性支援に携わる団体間の連携を強化するための情報交換会などを行ってまいりました。

新年度につきましても、内容や広報に工夫を加えながら、引き続き、これらの相談・支援事業をより効果的に実施してまいりたいと考えております。

いのまた由美
いのまた由美

本市の「若年女性支援に関わる情報交換会」のお取組は、コロナ感染症拡大よりも前から進められてきましたが、どのような課題認識があって始められ、行ってきた事業でしょうか、伺います。また、コロナ禍においては、ますます力を入れて取り組むべき課題と考えますが、ご所見を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

若年女性支援に携わる団体間の情報交換会についてでございますが、若年女性が直面する困難は、暴力、貧困、心身の不調など様々で、これらが複合的に絡み合う場合もあることから、各分野の支援者が一体となって対応していくことが不可欠であるとの認識のもと、団体間の連携を強化することを目的として開催してきたものでございます。

コロナ禍では、困難を抱えた女性を取り巻く環境についても、さらに厳しさを増しており、支援の強化は喫緊の課題と認識いたしておりまして、関係団体をはじめ、生活困窮者支援や自死対策を所管する庁内関係部署との緊密な連携が一層重要になるものと考えております。

他都市の取組

いのまた由美
いのまた由美

近年、女性が抱える困難が複雑・多様化かつ複合的なものとなっているといわれています。DV、虐待、性暴力、障害、生活困窮、など多岐にわたり、制度のはざまにある課題もあります。

厚生労働省の「困難な問題を抱える女性への支援の在り方に関する検討会」には、若年女性支援団体4団体(NPO法人BONDプロジェクト、一般社団法人Colabo、一般社団法人若草プロジェクト、アフターケア相談所ゆずりは)が構成員に入って、現場の課題を伝えています。SNSを入口にした性被害、JKビジネス問題など若年女性の性搾取被害、居場所の喪失なども対応が求められるなど指摘しています。既存の婦人保護事業と若年女性支援がつながらないという指摘もあります。

これらに対応するための他都市の事業を二つご紹介します。

東京都「若年女性等支援モデル事業」
いのまた由美
いのまた由美

東京都では国の補助率10/10の「若年女性等支援モデル事業」を2020年まで実施し新年度からは厚労省は本格実施としています。支援団体に委託をして、性暴力や虐待等の被害に遭った又は被害に遭うおそれのある主に10代から20代の女性に対し、4つのアプローチで若年女性の早期からの自立支援をしています。
1.アウトリーチ支援~夜間見回り・声かけ 2.関係機関連携会議の設置~これは当事者を関係機関へつなぐ同行支援を含んでいます 3,居場所の確保 一時的な居場所・シェルターを提供しています 4.自立支援~学校や家族との調整や就労支援などを行ってきました。

国立市「女性パーソナルサポート事業」
いのまた由美
いのまた由美

国立市では「女性パーソナルサポート事業」を実施しています。
こちらは国からの補助はありませんが、一部は東京都の「子ども家庭支援包括補助事業補助金」の対象になっています。DV等により自宅から避難することが必要な方でも、既存の一時保護施設があわない方がいることは現場で顕在化しています。そこで国立市では、短期宿泊と中長期的な自立支援の2つを柱に、民間女性支援団体に業務委託をして「女性パーソナルサポート事業」を実施しています。

既存の制度で対応が難しい事例に対する仙台市の認識
いのまた由美
いのまた由美

既存の制度では救えない方がいるという現場の課題認識によりこれらの制度を検討され、実施してこられている事例です。性被害や暴力・貧困など困難を抱えて、安心安全に過ごせる居場所のない女性の自立支援のためには、一時的なシェルターと、信頼関係を築きながらの中長期的な伴走型支援をしていくことが必須だと考えられます。ご当局の所見を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

複合的な困難を抱えた若年女性への支援につきましては、既存の制度のみでは、十分な対応が難しい事例も少なくないものと捉えております。
こうした方々に必要とされる支援を行ってまいりますには、先ほど申し上げ ましたように、関係部署や民間団体が連携して取り組みを進めていくことと併せ、ご紹介のありました、シェルターのような緊急避難的な取り組みと中長期的な自立支援とを適切に組み合わせていくことが、ますます必要になるものと考えております。

ネットワークの強化、実態把握、アウトリーチ手法の検討を

いのまた由美
いのまた由美

本市ではSNSを使って若年者が相談しやすい窓口の周知をはかるなど、お取組をいただいていることを評価します。
さらに次の一歩として求めることは、仙台で困窮し居場所をなくしている若年の女性の実態を把握することです。そのためには、仙台で既に若年女性たちと繋がって伴走支援をしている民間団体等の複数団体や関係機関のネットワークを強化し、意見交換をし、実態把握やアウトリーチ手法を開発することにつなげていっていただきたいです。

仙台市当局
仙台市当局

困難を抱えた方の中には、支援を求める声を上げにくい状況にある場合もあり、様々な手法により支援への入口を充実させていくことは大変重要な取り組みであると考えております。
そうした課題認識のもと、支援に携わる団体の生の声を十分に伺い、関係部署とも連携を深めながら、本市における現状や課題を改めて把握いたしまして、厳しい環境の中で困難を抱える方が孤立することなく、必要とする支援に速やかに繋がることができますよう、そのような取り組みについてさらに検討を進め、対応を図ってまいりたいと考えております。

いのまた由美
いのまた由美

東京の一般社団法人「若草プロジェクト」では助成金を利用して2020年7月に秋葉原に「まちの保健室」を開設し、若年女性が相談しやすい入り口を作っています。一般社団法人コラボでは、新宿歌舞伎町で夕方から夜11時まで若い女性が入りやすいデザインのバスを停めて、Wi-fiや化粧品、食糧などを無料で提供するカフェを開催し、相談より前の段階の居場所づくりや信頼関係づくりをしています。どうぞ民間団体との意見交換の中から、若年被害女性とつながり支援をするための仙台ならではスタイルを作り上げてください。

東京で活動をしている若年女性支援団体の中には、東北・仙台からたどり着いた少女たちもいると聞き及んでいます。自分からSOSは出さずに自己責任でがんばろうとして、暴力や搾取の中でボロボロになって困窮している方が、仙台で幸せに歩んでいく力を取り戻せるように、取組を求めて、終わります。