生活困窮とライフライン(水道・ガス)について質問しました(…編集中)

2023年2月14日から3月14日までの会期で、第1回定例会が開会しています。市長提案の当初議案は75件議員提案条例案が2件です。

いのまた由美は2月20日の一般質問に登壇し、その後2月27日から始まった予算等審査特別委員会で質問に立ち、審査が続いています。

2023年第1回定例会

2023年2月14日から3月14日までの会期で、第1回定例会が開会しています。市長提案の当初議案は75件議員提案条例案が2件です。

いのまた由美は2月20日の一般質問に登壇し、その後2月27日から始まった予算等審査特別委員会で質問に立ち、審査が続いています。

ここに予算等審査特別委員会3月2日の質問と答弁のメモを掲載します。正確な記録ではないということをご了承ください。録画配信や会議録が出たらそちらをご参照ください。

質問:生活困窮とライフライン(水道・ガス)

いのまた由美の思い

食べるものにも困り、水道などライフラインを維持するためにも困っている状態は、苦しいし、いのちを維持する危機だと思います。日本国憲法が人々に保障しようとしている「最低限度の生活」「生存」の危機におかれていると思います。そういうときのセーフティネットとして「生活保護」などがあるということだけれど、現状の「生活保護」「生活困窮者自立支援」の制度では、支援の対象になっていない方々がいて、現に、食べるものにも困り、水道などライフラインを維持するためにも困っている方々がいます。極限まで財産を失ってから、生活保護申請をすればいいのか。なぜ、働いていても困窮してしまうような収入しか得られない状態で、自己責任とされているのか。私は、貧困状態を作り出している政治に責任があると考えており、政治を変えなければいけないと思います。

予算等審査:健康福祉費 社会福祉費

困窮する人に追い打ちをかける物価高

いのまた由美
いのまた由美

物価高の中で困窮し食べることや暖房など命を削って日々過ごしている方がいます。本市が生活困窮の相談を受けた際に、フードバンク仙台を紹介して食糧支援に繋いでいる場合もあると伺っています。新年度予算の中で、物価高の中で困窮している個人に対して緊急支援の予算が組まれていませんが、必要だと考えます。お考えを伺います。

仙台市当局
仙台市当局

保護自立支援課長:
本市では、物価高騰により、家計に影響を受けていると考えられる、非課税世帯等の方々に対する給付金の支給などの支援を実施してきたところでございます。
また、昨年決定された、国の総合経済対策に基づき、燃料油価格の激変緩和措置の延長や電気・都市ガス料金の負担緩和策が導入され、家計負担の緩和が図られているところであり、引き続き、今後の物価や国の動向を注視してまいりたいと存じます。

フードバンク仙台が支援している方々のデータが示していること

いのまた由美
いのまた由美

フードバンク仙台が今年度12月中までに受けた延べ2000件以上の相談のうち、ライフラインのいずれかが停止している世帯が延べ249世帯ありました。そのうち約半数が生活保護の窓口に行ったにもかかわらず、何かしらの理由で生活保護が受けられずライフラインが停止したままの世帯が75件あります。つまり、生活保護窓口に行った約6割の世帯が、何らかの理由で生活保護につながれずライフラインが停止したままということになります。

フードバンク仙台では、食糧の提供だけでなく、生活実態の聞き取り、別の支援先に繋ぐなどの伴走、実態からみえる課題やデータの公表もしています。働いていても貧困で、既存の支援策の対象にならず取り残されているということが浮かびあがっています。


市長に伺いたいのですが、市長は困難な問題を抱える現場の声を積極的に聞いてこられましたが、これらの実態を訴える声にも耳を傾けたことがありますか。話を聞いて対応策を検討すべきではないでしょうか。伺います。

仙台市当局
仙台市当局

市長:
長引くコロナ禍に加えまして、物価の高騰等によって、市民生活、特に収入の低い方々には生活に大きな影響が及んでいるものと、様々な方面から伺っているところでございます。
その中の一つとして、フードバンク仙台の活動内容でございますけれども、公表されている年度ごとの活動報告書等により、概要を把握しているところでございます。

いのまた由美
いのまた由美

ぜひ、貴重なデータ、現場の声の一つですので、お話などをお聞きいきたいと思っています。

「生活保護は権利」だがスティグマが植え付けられてきたので、解消しなければならない

いのまた由美
いのまた由美

生活保護にはスティグマが植え付けられているため、「生活保護が権利」であり、困窮している方が生活を立て直すために活用できる制度だと理解を広めなければならないと考えます。私もR3年第3定例会で「生活保護は権利です」という札幌市のポスターを紹介するなどして制度の理解促進を求めました。ポスターやHPの活用など、どのような理解促進の取組をすすめていますか、お示しください。

仙台市当局
仙台市当局

保護自立支援課長:
本市では、従来より、制度に関する基本的な情報は、ホームページ等に記載してまいりましたが、令和3年度からは、「よくある質問」のページを設け、借金があったり、家や土地を持っていると申請できないなどの誤解を解消するための内容を盛り込んでおります。さらに、女性向けの出張型相談会等で、生活保護の制度概要を記載したリーフレットを配架するなどしてきているところでございます。
また、先般、生活保護の申請は、権利である旨を記載したポスターを作成し、区役所・総合支所をはじめ、各課公所及び各関係機関で掲示を開始したところでございます。

「生活保護は受けられない」という誤解もある

車を所有していると生活保護を受けられないのか
いのまた由美
いのまた由美

車を保有していると生活保護申請はできないという誤った認識があります。車の保有が認められる場合があるということをご説明ください。

仙台市当局
仙台市当局

保護自立支援課長:
生活保護は法定受託事務であり、国が定める法令等に則って制度運用されております。
本制度においては、原則として自動車の保有や使用が認められておりませんが、障害のある方が、通院等のために自動車を必要とする場合や、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住する方が、通勤・通院等のために必要とする場合などで、国が定める要件を満たすと福祉事務所で認めたものについては、保有や使用が認められることとなるものでございます。

働いていると生活保護を受けられないのか
いのまた由美
いのまた由美

また、働いていると生活保護申請できないという誤った認識があります。働いていても認められる場合があるということをご説明ください。

仙台市当局
仙台市当局

保護自立支援課長:
生活保護制度は、厚生労働大臣の定める基準により計算される世帯の最低生活費と収入とを比較して、収入が最低生活費に満たない場合に、不足分が保護費として支給されるものでございますので、働いて得た収入があっても、受給できる場合がございます。

「健康で文化的な最低限度の生活」を送るために必要な費用は

いのまた由美
いのまた由美

世帯の最低生活費 例えば、その1,障害がない40歳単身世帯、その2,ひとり親45歳と15歳の中学生の世帯は、生活保護費はいくらになりますか。

仙台市当局
仙台市当局

ご質問の世帯の本日時点の最低生活費の例につきましては、40歳単身世帯で、生活扶助費73,720円、住宅扶助費上限額37,000円、冬季加算7,460円の計118,180円となります。
親45歳、中学生の子15歳のひとり親世帯につきましては、生活扶助費119,630円、母子加算18,800円、児童養育加算10,190円、住宅扶助費上限額44,000円、教育扶助費基準額5,100円、冬季加算10,590円の計208,310円となります。
なお、住宅扶助費は、上限額以内の家賃額の実額を扶助するものであり、また、教育扶助費については、基準額以外に教材代の実額等を別途扶助しておりますので、合計額はそれらに応じて増減がございます。

いのまた由美
いのまた由美

最低生活費以下の収入の中で生活保護を受給できている方、補足率は2割といわれてます。それ以下の生活費の中で、生きるために必要な食べ物や水道光熱費がままならない方々がいるということがわかってきています。放置しておくわけにはいかないと思います。

関連して、仙台市水道局の対応

いのまた由美
いのまた由美

水道局に伺います。生活困窮をしている方に対して水道料金の減免はあるのでしょうか、ご説明ください。

仙台市当局
仙台市当局

水道局におきましては「生活保護受給世帯」「中国残留邦人等に対する支援給付受給世帯」「世帯全員の市町村民税が非課税で申請時に収入が少なく、他の世帯から継続性のある経済的援助を受けていない世帯」、以上の皆様を対象といたしまして、当該世帯からの申請に基づき、水道料金の基本料金を減免しております。

いのまた由美
いのまた由美

水道局は料金の催告書に昨年から福祉の相談窓口を掲載していると伺いました。またホームページには「生活の困窮によりお支払いが困難な方へ」というページが掲載されています。どういった課題認識から掲載をするようになったのですか。内容と併せて伺います。

仙台市当局
仙台市当局

料金のお支払いが滞っているお客様の中には、お電話や訪問などでも連絡がとれないまま、やむを得ず給水停止となり、その後に至って、生活に困窮しているとのご相談をいただくケースがございます。そのようなお客様ができる限り早期に必要な支援につながることができますよう、福祉の相談窓口として「仙台市生活自立・仕事相談センターわんすてっぷ」のご案内を催告書に掲載いたしました。また、局ホームページにも、料金の支払いにお困りになっている方に向けたお知らせと併せて、福祉の相談窓口のご案内を掲載することといたしたものでございます。

いのまた由美
いのまた由美

福祉へのご案内の表示が進んだのは一歩前進と思いますが、相談を待つだけではなくて、水道料金の収受状況や督促の対応の中から把握できることもあると思います。どのような対応をしていますか、伺います。

仙台市当局
仙台市当局

お客様から電話や窓口で水道料金のお支払いに関するご相談をいただく、あるいは私どもから電話や訪問によりお支払いの勧奨を行う際には、お客様からのお申し出が特にない場合であっても、お困りごとがないか積極的にお伺いするよう努めているところでございます。

いのまた由美
いのまた由美

福祉の窓口をご案内している件数をお知らせください。

仙台市当局
仙台市当局

水道料金のお支払いについてご相談いただいた際に、福祉の相談窓口をご案内した件数は、昨年2月以降8件となっております。また、件数は把握しておりませんが、福祉の相談窓口をご案内したところ既にご存じだった場合や、料金センター窓口でパンフレットをお持ち帰りになられたお客様もおいでになられます。

いのまた由美
いのまた由美

水道料金の支払いができず給水停止になっている世帯は何件ありますか。

仙台市当局
仙台市当局

直近の本年2月の給水停止件数となりますが、355件となります。

いのまた由美
いのまた由美

今年は給水開始100周年になります。安全な水を安定供給し、市民生活を支えてこられたことに経緯を表します。通常でも4-5日水を飲まないと命を失ってしまいます。自ら相談に出向かず孤立している困窮者を、ライフラインの事業者だからこそ最初に発見できるという場合もあります。命をつないでいくためにも、今後とも健康福祉局との連携に努めてください。伺います。

仙台市当局
仙台市当局

私ども水道局は、健康福祉局が生活困窮者自立支援法に基づき設置しております「生活困窮者自立支援連絡会議」のメンバーとなってございます。その枠組みなども活用いたしながら、健康福祉局など福祉部門をはじめ、庁内関係部署との適切な情報連携、情報交換などに引き続き努めてまいりたいと存じます。

関連して、仙台市ガス局の対応

いのまた由美
いのまた由美

次はガス局に伺います。ガス局も、安全に安定なガス供給で地域社会の発展に貢献していただいていることに敬意を表します。
ガス料金の支払いができずに供給停止に至る場合もあると思いますが、その流れと、直近の供給停止件数をお示しください。

仙台市当局
仙台市当局

ガス料金につきましては、期日までのお支払いが無い場合、文書での督促や職員の訪問により入金のお願いを行いまして、それでもなお、お支払いやご連絡をいただけない場合、やむを得ず供給を一旦停止しております。その件数は、直近の令和5年2月分で455件となってございます。
なお、供給停止に至る過程の中で、ガス料金の支払いが困難なお客さまに対しましては、個別の相談に応じながらお支払いの猶予等、柔軟な対応に努めているところでございます。

いのまた由美
いのまた由美

先ほどの生活困窮者自立支援法の観点から、福祉局と関係部局との連携を強化して、生活困窮を把握した場合、福祉制度の利用を推奨するという等、努力義務がされていますが、ガス局ではどのような対応をされているのか、もう少しご説明ください。

仙台市当局
仙台市当局

ガス局では、水道局と同様に「生活困窮者自立支援連絡会議」のメンバーとなっておりまして、これまでも、料金のお支払いが困難なお客さまからのお電話、あるいは、職員によるご家庭への訪問の際にいただくご相談の中で、ご事情に応じて、福祉や生活支援の窓口をご案内するなどの対応をしているところでございます。

いのまた由美
いのまた由美

ガス局においても水道局と同じように、早期発見時の連携など、HPや催告書に福祉の窓口も掲載することもできると思いますがいかがでしょうか、伺います。

仙台市当局
仙台市当局

ガス局におきましても、福祉の相談窓口の情報を局のホームページに掲載するなど、暮らしにお困りの方が適切な福祉に、よりつながりやすくなるよう取り組んでまいりたいと存じます。

最後に健康福祉局長に伺う

いのまた由美
いのまた由美

支援を必要とする方が、早期に必要な支援に繋がるために、福祉担当とライフライン担当との連携は重要です。双方の支援策を把握してあって、孤独な困窮状態の早期発見に努め生活の建て直しにつなげられるよう、健康福祉局長に伺います。

仙台市当局
仙台市当局

生活に困窮し、水道やガス等の料金を滞納している方の情報共有というのは、支援の契機となり得る重要なものであると認識しております。
本市では、生活困窮者の自立支援に関係する部署の情報共有及び連絡調整を図るため、「生活困窮者自立支援連絡会議」や「ケース支援検討会議」を設置してございます。これらの会議には、先ほどご答弁しましたとおり、水道局やガス局等も参加しております。
水道やガスの料金を滞納している方に対しては、各制度における分割の相談や支払いの猶予のご案内など、個々の状況に寄り添った対応を行っているところであり、引き続き、これらの会議を活用する等も含めまして、情報共有を図り、早期の支援に繋げてまいりたいと存じます。

いのまた由美
いのまた由美

そういった連携対応をしていると伺いましたが、それでもなおライフラインがストップしている方がいるということは、やはり経済的な取組が必要な時なのではないかと、繰り返しですが求めておきます。

正確な会議録や録画配信はこちらです

上記質疑はいのまた由美作成のメモより掲載しており、当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。

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仙台市議会で行われた会議の内容を検索できる。

録画中継も視聴できます。「いのまた由美/令和5年第1回定例会/3月2日/予算等審査特別委員会」をご覧ください。

仙台市議会インターネット議会中継
仙台市議会インターネット議会中継

参考情報

フードバンク仙台

民間団体の「フードバンク仙台」は、ワーキングプア(働く貧困世帯)、ひとり親世帯、障がい者、高齢者、災害の被害者、外国人労働者等の経済的困窮に陥るおそれのある人々を対象に、食品の提供及び生活支援に関する事業を行っています。食糧の寄付や、活動費の寄付、ボランティアの募集をされています。

フードバンク仙台
貧困と飢餓をなくす

仙台市 生活保護の窓口や制度の案内

保護の申請は、扶養照会に関わらず行うことができます。扶養義務者の扶養は保護に優先しますが、例えば、同居していない親族に相談してからでないと申請できない、ということはありません。

生活保護

仙台市水道局

生活の困窮によりお支払いが困難な方へ - 仙台市水道局

仙台市ガス局

仙台市ガス局ホームページ
こちらは仙台市ガス局のホームページです。