障害理解促進・合理的配慮の提供について質問をしました

2024年第3回定例会は、9月8日から10月4日までの会期で開かれています。議案はこちらです。いのまた由美は9月24日の決算等審査特別委員会(第一分科会)で、健康福祉費について質問しました。

ここに質問と答弁のメモ(その2)を掲載します。正確な記録ではないということをご了承ください。録画配信や会議録が出たらそちらをご参照ください。

障害者差別解消・障害理解促進

障害者差別解消のための事業は

いのまた由美
いのまた由美

障害理解促進について伺います。

決算年度「障害者差別解消 1707万円余」の内訳をお示しください。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課長

障害者差別解消1707万円の内訳でございます。主な事業としましては、障害のある当事者講師を企業等に派遣する「障害理解サポーター養成研修」703万円余、児童館に通う児童を主な対象とした「市民協働による手話ワークショップ」195万円余、法や条例の改正に関する各種周知啓発業務178万円余、若年層を対象とした「ウェブ広報」178万円余、事業者を対象とした「合理的配慮の提供にかかる補助金」8万円余などを実施いたしました。

「合理的配慮の提供」とは

いのまた由美
いのまた由美

障害のある方への「合理的配慮の提供」とは、どのようなことなのか、ご説明ください。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課長
障害のある方への「合理的配慮」とは、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律や本市のいわゆる障害者差別解消条例において、行政機関等や事業所は、障害のある方から段差や情報の不足などの社会的なバリアを取り除いてほしいという意思が伝えられた時に、負担が重すぎない範囲で、その人の障害特性や状況に合わせた必要な対応を行うよう義務付けられているものでございます。

「合理的配慮の提供」を広げるための補助を求める

いのまた由美
いのまた由美

仙台市の「合理的配慮の提供に係る補助金」の目的や概要、活用状況を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課

本補助金は、事業者による合理的配慮の提供のうち、特に、聴覚障害のある方との意思疎通にあたっての配慮の必要性について理解を広げることを目的として、イベント等への手話通訳者や要約筆記者の配置に要する経費の一部を補助するものでございます。
決算年度におきましては、事業を開始いたしました10月からの実績として、震災復興のドキュメンタリー映画の上映会における手話通訳者の設置など4件の申請があり、決算額としては8万8千円となっております。
また、本年度におきましては、これまでに7件の申請がございます。

いのまた由美
いのまた由美

ハード面の環境整備について、例えば店舗入り口の段差の解消など費用がかかるために止む無くためらっている事例をお聞きしました。補助が必要ではないでしょうか。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課長

ハード面の補助につきましては、「ひとにやさしいまちづくり条例」に基づきまして、民間事業者が条例で定める整備基準に適合させるバリアフリー工事を行う場合、金融機関に融資をあっせんし、その利子を市が全額負担しているところでございます。
また、障害のある方への合理的配慮は、こうした工事により、段差を直接的に解消する場合のほか、障害当事者と事業者双方がお互いの事情を話し合い、いわゆる心のバリアを取り除きながら、例えば、簡易的なスロープで対応する、あるいは人的にサポートするなどの対応を含む考え方でございます。
こうした合理的配慮の考え方や、ソフト・ハード面を含めた補助制度について、周知啓発に努めてまいります。

公共施設において合理的配慮の提供がなされているか

いのまた由美
いのまた由美

「合理的配慮の提供」は、令和6年4月から事業者の「義務」とされましたが、それ以前から行政機関等には義務付けられています。市民利用施設において利用者に対して「合理的配慮を提供する」義務があるということの、意識は徹底しているのでしょうか。本庁だけではなく外郭団体や指定管理施設なども、「合理的配慮」の周知が行き届いているのでしょうか。要領や研修など、どのような機会に活用されているのでしょうか。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課長

庁内への周知啓発につきましては、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する仙台市職員対応要領」に基づき、全職員を対象としたeラーニング研修を毎年度実施しておりますほか、新規採用職員に対し、障害のある当事者からの体験談を交えた対面型研修も行っているところでございます。
外郭団体等を含め、公共施設の受託者に対する周知啓発につきましては、今後、各施設所管部署と協議の上、その方策を検討してまいりたいと存じます。

いのまた由美
いのまた由美

障害を理由とする差別に関する相談や合理的配慮の提供について、事業者や行政に求めることができるのは、障害当事者本人からでないと受け付けてもらないということはあるのでしょうか。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課

知的障害等により、ご本人の意思表明が困難な場合には、障害者の家族や介助者など、コミュニケーションを支援する方が、ご本人を補佐して行う意思の表明を含むものとされております。
 また、差別に関する相談につきましては、ご本人からのものに限らず、対応させていただいております。

いのまた由美
いのまた由美

実際に話を聞いてもらえなかったということがあったと聞いたので質問しました。「合理的配慮の提供」がみられなかったときに、通報・相談する窓口の周知を目に見える形で、市の施設に提示すべきではないですか。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課

合理的配慮が受けられなかった場合などに関する相談につきましては、各区・宮城総合支所に配置しております差別相談員や、24時間365日対応の「障害者虐待防止・差別解消ダイヤル」においてお受けしております。
こうした相談窓口につきましては、合理的配慮の具体例や差別にあたる場合などと合わせて、市ホームページや市民センター等の公共施設に配架しております合理的配慮に関するパンフレットに掲載し、周知しているところでございます。
今後、更なる周知に向け、この秋に、新たに開設を予定しております障害理解ポータルサイトを活用するほか、現場での掲示のあり方も含め検討を重ねてまいりたいと考えております。

 
いのまた由美
いのまた由美

好事例を積み上げていってください。

障害理解サポーター養成研修の講師拡充

いのまた由美
いのまた由美

障害当事者が講師となって企業や地域団体・学校などで、障害理解サポーター・ココロンサポーター養成研修を実施しています。「個々それぞれ違った配慮が求められていることを知った」などパンフレットに受講者の声が掲載されています。障害当事者は障害種別や病気などによって、さまざまな方がおり、必要な配慮はよりさまざまな障害のある人に出会っていくことで学べます。講師となる方を、当事者に限定せず、介助者や家族などにも広げるべきだと考えます。理由の一つは、発語がスムーズでない人や、定型のプログラムを講義するという形に適さない方々もいらっしゃいるので、介助者や家族などを通して、共に生きるための配慮を学んでいきたいですが、お考えを伺います。

仙台市当局
仙台市当局

答弁:障害企画課
障害理解サポーター養成研修は、障害を理解し、必要な配慮を学ぶことを目的として、障害のある当事者講師が企業・学校へ出向き講義やグループワークを行うもので、決算年度におきましては、金融機関や交通関係など延べ39回、849人に受講いただいております。
また、本年度からは、より若い時期からの障害理解を促すため、対象を小中学校まで広げているところでございます。
参加者からは、「当事者の実体験を踏まえた講義で、意識が変わる貴重な経験になった」「障害の有無に関わらず、お互いに配慮し声を掛け合うことが大事だと感じた」といった声をいただいており、当事者が講師を務めることでより一層理解が進むものと認識しております。
講師につきましては、知的障害や医療的ケアを必要とする方など、障害の種別によっては当事者が発信することが難しい場合がございますが、そのような、現在は当事者講師の登録が無い分野についても周知啓発の強化が必要と考えており、当該分野における介助者・家族などが当事者と共に講師を務める手法などについて検討してまいります。

いのまた由美
いのまた由美

正確な会議録や録画配信はこちらです

上記質疑はいのまた由美作成のメモより掲載しており、当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。

トップページ | 仙台市議会会議録
仙台市議会で行われた会議の内容を検索できる。

録画中継も視聴できます。「いのまた由美/令和6年第3回定例会/9月24日/決算等審査特別委員会」をご覧ください。3営業日以降に公開されます。

仙台市議会インターネット議会中継
仙台市議会インターネット議会中継