医療的ケア児等状況調査からはじまる切れ目ない支援の構築について質問しました

2024年第4回定例会は、12月6日から12月23日までの会期で開かれています。議案はこちらです。いのまた由美は12月17日一般質問二日目に登壇しました。

ここに質問と答弁のメモを掲載します。一括質問ですが、わかりやすいように質問と答弁を対応させて表示しています。正確な記録ではないということをご了承ください。録画配信や会議録が出たらそちらをご参照ください。

医療的ケア児等状況調査からはじまる切れ目ない支援の構築

医療的ケア児等の把握

いのまた由美
いのまた由美

医療的ケア児の状態像は多様です。重症心身障害児に該当するこどもは6-7割といわれています。動くことはほとんどできないが知的障害はないこどももいます。逆に運動障害はないが知的障害は重度なこどももいます。そして運動障害も知的障害もないこども・外見からはわかりづらいが医療的ケアが必要なこどももいます。

 

本年11月の「宮城県医療的ケア児等支援検討会議」で、宮城県内の医療的ケア児者のR5年度人数調査の結果が報告されました。今回の調査は医療機関にも調査に協力いただいたことで、これまで数えられていなかった人数が浮かび上がりました。仙台市居住の医療的ケア児の人数は、市の福祉等と接点のある者を尋ねるこれまでの調査手法だと130人のところ、医療機関から情報提供による調査だと401人となり、3倍もいらっしゃることがわかりました。

 

詳細をみると、年齢階級別0-2歳は、市町村調査では県内50人のところ、医療機関調査では120人という結果でした。また酸素療法が必要なこどもは、市町村調査では県内93人のところ、医療機関調査では264人という結果でした。これまで本市でも聞こえていた「酸素療法が必要なこどもの親が復職する際に保育所に入所できなくて困った」という切実な声が、潜在ニーズとして存在することと整合性がとれると私は受け止めました。

 

医療的ケア児の調査をして実数等状況を把握することによって、障害福祉のみならず母子支援や保育や教育、そして防災・個別避難計画作成など本市のさまざまな分野での医療的ケア児の支援の推進や連携構築に活用できるものと考えます。調査の受止と、所見を伺います。

 

仙台市当局
仙台市当局

健康福祉局長

今般医療機関を対象とした調査が行われたことにより、自治体で把握している以外にも多くの医療的ケア児がいること、必要な医療的ケアの種類や知的障害の有無などその状態も幅広いことが明らかとなり、本市の多様な分野の今後の施策を検討していく上で参考になるものと捉えております。調査結果について、関係部局と共有するとともに、これまでも実施してまいりました庁内の連絡会議等の機会を捉え、課題の分析や必要な連携の在り方について議論を深めてまいります。

 

 

医療的ケア児等コーディネーターの養成と仙台市での活用

いのまた由美
いのまた由美

医療的ケア児等に対する専門的な知識と経験に基づいて、多職種連携を図り生活支援体制を構築するキーパーソンとして、「医療的ケア児等コーディネーター」がいます。医療的ケア児の支援が行政内部でも多くの担当所管にまたがり、また担当が明確で無かったりする状況がある中で、連携支援の構築や地域に必要な資源等の改善開発を進めていかなければなりません。そのために、「医療的ケア児等コーディネーター」の庁内外での養成を継続的に進め、医療的ケア児の理解者を本市職員内にも増やして活用していくことが重要と考えます。ご所見を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

健康福祉局長

本市では医療的ケア児等コーディネーター養成等事業を宮城県と共催して実施しております。この事業のうち、支援者養成研修は、障害者相談支援事業所の職員のほか、保健福祉センターの保健師等も対象としており、医療的ケア児等支援に関わるさまざまな職種による支援に必要な基礎的知識、多職種連携の手法の習得等を目的としております。このような養成研修等による人材育成を継続しながら、庁内外に幅広く医療的ケア児等への理解を広げ、切れ目ない支援体制の構築に努めてまいります。

こども家庭センターの設置

いのまた由美
いのまた由美

本年4月に施行された改正児童福祉法では、全ての妊産婦、子育て世帯、こどもへ一体的支援をおこなうために、自治体は「こども家庭センター」の設置に努めることされています。支援を要するこども・妊産婦等へのサポートプランの作成や地域資源の開拓をしていくことなどの業務を行い、障害児支援も含めて様々な資源による支援メニューにつないでいくことが求められています。これまで本市においては、各区家庭健康課と、宮城総合支所保険福祉課において支援体制や業務間連携の強化充実を図ってきたと伺っておりますが、さらなる推進のためにも、「こども家庭センター」の設置を早急におこなうべきです。そのことによって、年齢や状態によって必要な支援が変化していき担当部署も横断していく医療的ケア児への支援を、切れ目なく構築していくことも推進されると考えます。「こども家庭センター」設置の検討状況を伺います。 

仙台市当局
仙台市当局

こども若者局長

本市では各区家庭健康課等において、従来母子保健や児童福祉の観点から、こどもや家庭に対する相談支援をおこなってきたところでございます。特に医療的ケアの必要なこどもや障害のあるこどもとその家族に対しては、関係機関が連携しながら切れ目のない支援が必要であると考えております。こども家庭センターにつきましては、区家庭健康課等がその機能を担うものと想定しておりまして、関係機関との連携機関のさらなる強化等をはかるため、担うべき役割や業務について、関係部署と現在協議を進めており、早期にセンターとしての体制を整えてまいります。

「こども家庭支援センター設置」については12月20日の常任委員会でもさらに質問しました。

正確な会議録や録画配信はこちらです

上記質疑はいのまた由美作成のメモより掲載しており、当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。

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録画中継も視聴できます。「いのまた由美/令和6年第4回定例会/12月17日/本会議(一般質問)」をご覧ください。

仙台市議会インターネット議会中継
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