2021年6月8日から6月23日の日程で、第2回定例会が開会中です。
私は6月16日の一般質問に登壇しました。一般質問をいくつかの投稿に分割して掲載します。こちらは、その1です。
はじめに(記憶だよりの不正確な質問答弁メモです)
いのまた由美作成のメモより掲載しています。当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。
録画中継も視聴できます。
「いのまた由美/令和3年第2回定例会/6月16日/本会議(一般質問)」をご覧ください。
質問:仙台市版ネウボラ
仙台版ネウボラの成果と課題と、方向性
市長が公約とされた仙台版「ネウボラ」について以下、伺います。仙台市では区役所と総合支所の母子保健の担当課を「子育て世代包括支援センター」と位置づけ、公約どおり母子に関わるさまざまな施策が拡充されています。改めてお伺いしますが、市長は『妊娠から出産・子育てまでの切れ目ない支援』をどのような目的で進めていらっしゃいますか。この4年間の成果と、課題、今後の方向性と合わせて、伺います。
(市長)
切れ目のない子育て支援についてのお尋ねにお答えをいたします。
本市では、令和二年度に、妊娠期から出産、子育て期にわたる切れ目のない支援や、児童虐待防止の強化、子供に係る給付業務等を一体的に進める子ども家庭応援センター体制を、区役所等でスタートをさせております。
この四年間で、特に妊娠期、出産期の支援の充実を図るために、産婦健診の費用助成やそれからまた産後ケア事業の開始、不妊・不育専門相談センターの開設などを行ってまいりました。また、本年四月からは、新たに五歳児のびのび発達相談事業を開始したところでございます。
切れ目のないこれらの支援の充実が着実に進んできたものと、そう捉えているところでございます。
母子保健分野と福祉分野との連携では、NPOとの協働に基づく孤立化を防ぐためのアウトリーチ支援や、民生委員児童委員といった地域や関係機関との見守りによる虐待予防など、連携した取組も進んできているところでございます。
今後とも、困難な状況に置かれている子供や子育て家庭に寄り添ったさらなる支援に取り組みまして、安心して子供を産み育てることのできる町、子育てを楽しめる町、仙台を発信してまいりたいと存じます。
利用しやすさと、母子保健分野以外との連携について
フィンランドで創設されたネウボラは、妊娠を入口に、支援が必要な家庭をなるべく早い段階で把握して施策につなげることが目的の一つです。そのためには、「利用のしやすさ」が肝要とされています。フィンランドではショッピングセンターの中にもネウボラが置かれていて、医療福祉部門のワンストップサービスを提供しています。
ただ、困っている人に区役所に来て申請してくださいというだけでは、せっかく制度を整えても、必要な方に届かない場合があります。
誰もが利用しやすいよう入口を作り、つながることができた人の中から専門家や支援者が困っている人を見つける、という手法は課題解決のポイントになると考えます。
例えば、過去の一般質問で私からお示ししました世田谷区版ネウボラでは、行政や民間の子育てサービスを「子育て利用券」と冊子の形で配布して一体的に情報提供し利用補助をしています。明石市の「おむつ定期便」は、定期訪問受入れの動機付けを高めるアウトリーチの好事例です。
本市では、誰でも利用できる子育てひろばがある各区「のびすく」に、2019年から相談員「子育てコーディネーターNoKoCo」が常駐し、様々な子育てサービスと繋がりながら相談支援をしています。コロナ感染拡大時に市民利用施設が休館していたときも、相談員は公園などにアウトリーチをし、ニーズをつかむ取組をされていたと聞いています。日本版ネウボラは母子保健法がもととなるものですが、母子保健部門の拡充だけでなく子育て支援部門との積極的な連携が必要と考えます。お取組みを伺います。
連携をすることで、支援の入口が広がり、必要な方が制度を利用しやすくなると考えます。本市ではSNSによる妊娠相談が今年度は
じまります。貧困や虐待の世代間連鎖があると言われている中で、支援が必要な方に妊娠出産というタイミングで介入をすることは、早期のニーズの把握に繋がる重要な取組です。母子保健部門と医療機関、だけではなく、社会福祉分野や地域住民やNPO等との連携もさらに進めていくべきですが、所見を伺います。