仙台市が「重度障害者就労支援」を2022年度から予算化しました

2022年2月8日から3月14日の日程で、第1回定例会が開会中です。議案等はこちらです。予算等審査特別委員会の日程はこちらです。

障害のある方が生活するために必要な介助は就労中や通勤・通学には使えないのはなぜなのか、使えるようになった自治体もあるのではないか、仙台ではどうなのかと市民のかたから相談を受け、昨年9月17日に2021年第3回定例会の一般質問でとりあげました。仙台市長も「事例や課題なども踏まえつつ、障害のある方々が自らの能力を活かし就労していくうえで、より望ましい環境が実現できますよう、引き続き検討を進めてまいります」と答弁しました。そして、今回の新年度予算の施策の柱の中で「重度障害者就労支援」が新規事業として提案されています。

重度障害者等就労支援特別事業(仙台市) 質問と答弁

いのまた由美
いのまた由美

「重度障害者等就労支援(特別事業費)」1118万円について伺います。この事業の概要を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

(障害者支援課長)
重度障害者等就労支援特別事業は、常時介護を必要とする重度障害者等のうち、働く意思と能力がありながら就労できない方に対し、通勤中や就業中にも日常生活に係る支援を行うことで、就労機会を拡大し、障害者の社会参加を促進することを目的としており、国の雇用施策によって、職場での文書作成や機器の操作の補助を行うものでございます。

いのまた由美
いのまた由美

昨年の第三回定例会で、当事者の方の願いをお伝えし、質問をいたしました。制度を新設していただき、よかったです。 具体的にはどのような手順でその制度を利用することになるのでしょうか、お伺いします。

仙台市当局
仙台市当局

(障害者支援課長)

本事業の利用手順としては、まずご本人、就労先の企業担当者、区役所担当者の三者の間で支援計画書を作成することから始まります。作成した支援計画書については、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構へ提出し確認を受けたのち、区役所において本事業の支給決定を行いまして、ご本人とサービス提供事業者との利用契約の上で利用開始となります。

利用時間や、実施上の課題

いのまた由美
いのまた由美

利用時間についてはどのように考えているのか、伺います。

仙台市当局
仙台市当局

(障害者支援課長)

利用時間の取り扱いにつきましては、一般的なフルタイム雇用である週40時間の勤務に対応できますよう、定めたいと考えております。

いのまた由美
いのまた由美

この事業の課題と、その解決のために行うことについて伺います。

仙台市当局
仙台市当局

(障害者支援課長)

本事業を安定的に実施していくためには、支援の担い手となる重度訪問介護、同行援護、行動援護の事業に従事するヘルパーの確保と育成が課題であると認識しております。本市では、事業者から居宅介護事業所開設のご相談を受けた際に、重度訪問介護等の指定を併せて受けるための要件についてご説明するとともに、必要となる研修の実施期間や受講費の補助制度をご案内しており、本事業の周知と併せ、引き続き取り組んでまいります。

いのまた由美
いのまた由美

利用者さんの希望にそった就労ができるよう、よろしくお願いいたします。

今回の制度、もともとは国の障害福祉サービスをつ使っている方が対象で、就労の部分が自治体の制度「地域生活支援事業」となり、一日の生活で制度がいったいきたりの組み合わせになり、煩雑さは否めません。また地域間格差も生まれます。利用者への丁寧な説明が必要だということとともに、国に対しては国の障害福祉サービスの中で就労や通勤時等も使えるように一本化するべきだと求めるべきと、意見を申し上げます。

2021年第3回定例会 いのまた由美一般質問

「重度障害者等就労支援特別事業」一般質問しました
2021年9月9日から10月12日までの34日間の日程で、第3回定例会が開会中です。 ・令和3年市長提出議案・当初提出議案・議員提出 議案-無し・議員提出 意見書・決議 私は9月17日の一般質問に登壇しました。一般質問と答弁要旨をいくつかの
2021.9 さいたま市議会議員の小川ひさし議員に紹介していただき、さいたま市の制度を作るために声をあげられた当事者の、猪瀬さん、矢口さんにZOOMでお話を伺いました。国に先駆けて、さいたま市で制度が創設されました。お話を聞かせていただき、ありがとうございました。