代表質疑 宮城県四病院再編問題

2024年第2回定例会は、6月10日から6月25日までの会期で開かれました。議案はこちらです。いのまた由美は6月17日の代表質疑二日目に登壇しました。

ここに質問と答弁のメモ(その4)を掲載します。一括質問ですが、わかりやすいように質問と答弁を対応させて表示しています。正確な記録ではないということをご了承ください。録画配信や会議録が出たらそちらをご参照ください。

代表質疑その1 里親支援センター・児童相談所 はこちらです。

代表質疑その2 マイナ保険証 はこちらです。

代表質疑その3 地方自治法 はこちらです。

その5は、メガソーラーの対応
その6は、ダイバーシティ&インクルージョン
質問と答弁を順次掲載予定です。

宮城県四病院問題 仙台市議会代表質疑

「病床の統廃合ありき」で、再編による「効果」をうたっている

いのまた由美
いのまた由美

次に宮城県による四病院再編問題を伺います。
再編に係る課題を改めて明確化して対応していくため、本年2月から本市と宮城県は協議を開始し、6月7日に第四回協議が行われました。
第四回協議では、救急医療に関して県がシミュレーションを示しました。シミュレーションの前提条件が、再編により「仙台市内への流入抑制効果」がうまれるとするため、の恣意的な条件を設定していると多々見受けられます。

県は、医療需要の「将来推計」をかたくなにシミュレーションに反映させません。本市が示している消防本部ごとの将来推計では、今後20年で仙台市は一日当たり1726人の増加で、他と比べて桁違いに増加します。医療需要の推計予測は、国の医療計画や地域医療構想でも当然算出して検討をしていることであり、将来推計なしにシミュレーションすることはあり得ないと考えますが、本市の認識を伺います。

富谷新病院に搬送されることを想定している地域が多めに見積もられているなど、本市は複数の指摘をしています。また、これまでも述べてきた、救急隊が搬送にあたる緊急度と、搬送先で医師の診断に基づいて分類する重症度には違いがあり、救急搬送の流入効果を検討される際には救急隊の行動を反映させるのが現実的です。こうした県のシミュレーションに基づいて「仙台市内への流入抑制効果」があるとするのは、「病床の統廃合ありき」と受け取らざるを得ません。
救急についても、母子救急搬送受入体制の影響や受療環境の低下が懸念されますが、影響や対応・周産期医療体制がどのようになるのかも明らかにされていません。

宮城県は、地域医療に主体的に責任を果たしていくべき

いのまた由美
いのまた由美

精神医療センターについては、代表質疑1日目に、「このまま合意に進むのであれば反対と言わざるを得ない」と答弁があり、私たちも同意をいたします。本市との協議においても、病院周辺の精神障害にも対応した地域包括ケアシステム(いわゆる「にも包括」)が維持できなくなることや、現在の患者さんが遠距離に通院することが現実的ではなく治療が中断してしまうこと、精神医療には信頼関係の構築が特に重要で簡単に他を受診すればいいということにはならないということ等、関係者や患者さんらの切実な声が県がありますが、県は「ただ反対反対と言っているだけ」と受け取り、考慮することを放棄しているように見受けられます。県の姿勢についてどう受け止めておられますか、伺います。

「県北や県南の人たちからすれば、うらやましい話」だとか「仙台日赤の移転後の地域医療は病院が考えること」など発言するのは、地域医療に責任を放棄していると、住民の方々は憤慨しています。われわれが到底理解できようもない病院再編を進めようとしている県に対し、地域医療に主体的に責任を果たしていくべきと、厳しく意見を申し述べていくべきと考えますが、ご所見を伺います。

仙台市長 答弁

仙台市当局
仙台市当局

これまで4回の県市協議におきましては、再編の影響に関する県の主張には十分な根拠が確認できないものと受け止めております。
救急医療に関しては、県のシミュレーションは前提条件が不十分であり、今後の高齢化に伴う救急需要の増加の見通しや搬送の実態を踏まえた合理的なシミュレーションを行うよう、県に求めていく必要がございます。

その他の政策医療に関しましても多くの課題がある中、とりわけ精神医療について、当事者や関係者の声に真摯に耳を傾けることなく、仮にセンターが富谷市へ移転すれば、多くの患者さんが治療の中断のリスクにさらされるなど、地域の精神医療体制が損なわれる恐れがあると考えます。
私といたしましては、様々な懸念や疑問が払拭されないまま、県が再編の基本合意に進むのであれば、反対と言わざるを得ず、再考を求めるものでございます。

4病院再編は、市民、県民の命と健康に大きな影響を及ぼすものでございます。再編の提案者であって、地域医療に責任を持つ県が誠意を持って主体的に対応するよう、引き続き強く求めてまいりたいと存じます。

正確な会議録や録画配信はこちらです

上記質疑はいのまた由美作成のメモより掲載しており、当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。

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録画中継も視聴できます。「いのまた由美/令和6年第2回定例会/6月17日/本会議(代表質疑)」をご覧ください。3営業日以降に公開されます。

仙台市議会インターネット議会中継
仙台市議会インターネット議会中継

参考情報

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