9月の第3回定例会を区切りに、所属する常任委員会や調査特別委員会が1年ごとに変わります。今期も常任委員会は健康福祉委員会に所属します。本会議に提案された補正予算案のうち、健康福祉委員会に付託された議案と、その他を質問しました。

ここに質問と答弁のメモ(その1)を掲載します。正確な記録ではないということをご了承ください。会議録が出たらそちらをご参照ください。常任委員会は、録画中継はありません。
産後ケア事業について
産後ケアの「受け皿」の現状

今年度から、県主導の「集合契約」により市外施設を含め利用できる施設が増加したとともに、利用券方式に変更となったことにより、利用者の利便性が高まったと考えます。昨年度まででも利用者が大幅に増え続けていることからも、利用周知が行き届くようになったのだと評価します。
ところが、利用したい施設に空きがないなど「受け皿」は足りていないと聞き及ぶこともあります。
現状を伺います。

答弁:こども家庭保健課
産後ケア利用者のアンケートによると、「同じ施設を何度か利用していたが、だんだんと施設の利用者が増え、予約が取りにくくなった」「人気のある施設だったので、申し込みから利用まで2か月かかった」「なかなか予約が取れないため、利用可能な施設がもっと増えてほしい」との意見が多く寄せられており、こうした利用者の声からも、利用したい日にできないなど、利用しにくい状況が出てきていることがうかがえる。
産後ケア実施事業者の事務負担軽減

「受け皿」として協力していただいている実施施設から、市に報告する書類の事務負担軽減などの意見をいただいたことがあり、私は過去の常任委員会で質問し「事務負担の軽減に努める」とご答弁がありました。今年度から「集合契約」となり業務フローも変わっておりますが、スムーズに変更できたでしょうか。実施事業者の事務負担については軽減されておりますでしょうか。

答弁:こども家庭保健課
令和6年度から、施設との契約方式が「集合契約」となったことに合わせ、業務フローを変更したが、特に混乱なくスムーズに新たなフローに移行できている。また、この機会に、実施事業所から本市へ提出する書類についても大幅に軽減し、事務負担を小さくすることができたものと考えている。
利用開始の利便性を高める一方、事前面談がなくなったことについて

産後ケアの事業開始当初は、利用開始時には区役所に来てもらって保健師との面談をして、不安があることなどをしっかりアセスメントをして利用決定をすることになっておりました。利用対象は、家族等から育児の援助を十分に受けられず不調のあるお母さんなので、そのような状況の方が赤ちゃんを連れて面談にくるのはなかなかハードルが高いことから、オンライン申請など求めてきました。が、この初回面談の重要性をご当局から何度も説明いただき、必要な面談であるとされてきました。今年度よりオンラインを含めた申請後、区役所から利用券の送付という流れに変更されて、面談がなくても利用開始できるよ
うになり、必要な方が申込をとてもしやすくなったと思います。一方で、面談の機会は、アセスメントの場でもあり育児不安を抱える方と区役所保健師との接点やコミュニケーシ
ョンをはかる機会でもあったと思いますが、この面談の機能をどのような方法で代替して、補っていますか。

答弁:こども家庭保険課
本市では、これまでも母子手帳交付時の面談や出産後の新生児訪問など、あらゆる機会を捉え、支援を要する妊産婦を把握し、様々なニーズに即した必要な支援につなぐ取り組みを
行ってきた。さらに、令和5年3月からは伴走型相談支援の一環として新たに妊娠8か月時のアンケートと希望する方への面談を開始しており、産前産後で不調を抱える方と区役所が接点
を持つ機会は増えているものと認識している。また、産後ケアを実施した各事業所において、利用者に何らかの課題を把握した場合は速やかに区役所につなぐなど、適切な連携を図っ
ている。
25時間365日相談受入対応

不安や疲労感が強く、すぐに産後ケアを受けたい方に対して、夜間などにも緊急で相談受入対応が可能な受け皿が3施設あります。この事業の概要と利用状況をお示しください。

産後ケア事業においては、まず区役所へ事前申請の上、利用していただくこととしているが、事前申請をしていなくても、不安や疲労感が強く、すぐに産後ケアを利用したい場合、
夜間・休日の相談及び受入先として、3施設で対応を行っている。
利用実績は、令和5年度において相談対応件数が37件、そのうち緊急受入件数が16件である。
利用券冊子の裏表紙を利用した情報提供

実際に配布している利用券の冊子を見せていただきました。裏表紙を使って、本市の子育て支援事業のお知らせをしておりました。家事や育児のサポートの3つの事業が載ってい
るHPへのQRコードと、相談先として2箇所、一つが助産師による妊産婦電話相談の電話番号と、専門相談員のびすく子育てコーディネーターNoKocoのHPへのQRコードが、掲載
されておりました。裏表紙を活用して、多々ある仙台市の子育て相談先からピックアップして掲載されていて、有効活用されていると思いました。相談先に追加して、相談しにくい子育てや家族の悩みの相談窓口とされている「せんだいみやぎ子育て相談LINE」のQRコードも掲載するなど、さらなる活用を求めます。

お尋ねにあったように、産後ケアの利用申請をいただいた皆様にお送りしている利用券をつづった冊子の裏表紙には、産後のサポートや相談に関する様々な二次元コードを掲載し、
相談窓口へのアクセスに役立てていただいている。今後、LINEによる「せんだい・みやぎ子ども・子育て相談」についても、載せ方について工夫してまいりたい。

「産後ケア」を実施して、産後うつや孤独な子育てを防ぐことは、母親を助けるだけではなくて、赤ちゃんの命や育ちを助けることにも繋がっています。母親が一人で抱え込まないように、まわりのさまざまなチャンネルから、複数の手で支えていくことは、孤独な育児を防ぎ母子の命を守るために重要なことです。でも、都度都度母親と接点を持ち、情報を集
約して伴走していくことができるのは、母子保健と児童福祉の両分野を一体的に行う「こども家庭センター」です。不安や困難を抱える子育て家庭に寄り添い丁寧を引き続きよろしくお願いします。
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上記質疑はいのまた由美作成のメモより掲載しており、当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。