コロナ禍で急増している女性の自死対策【議会】

2020年12月11日の一般質問です(その3)

仙台市議会2020年の第4回定例会の、いのまた由美の一般質問の、その3のメモを掲載します。

質問項目
1. 仙台市戦災復興記念館と平和の大切さを語り継ぐ取組
2. コロナ禍を生き延びていくために、弱い立場にある人たちを支える取組
・年末年始に生活困窮に陥っている人への対応
・急増している自死、ジェンダー視点での自死対策
・増加しているDV相談に対する取り組み
・DV対応民間団体の動向把握と連携や補助
・若年女性が社会的資源に繋がるための支援
・思いがけない妊娠相談、民間団体との連携
・コロナ禍における障害児の保護者の負担増への対応
・未就学児親子の自主的な集まりのための支援
・ひとり親家庭の現状の受け止め
・生活保護申請世帯が増えていないことへの認識
・要支援子育て家庭と繋がるためのアウトリーチ
3. 周産期医療の拠点としての仙台赤十字病院

録画映像は、12月16日以降にアップされると思います。

仙台市議会インターネット議会中継
仙台市議会インターネット議会中継

急増している自死、ジェンダー視点での自死対策

いのまた由美作成のメモより掲載しています。当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。

質問:自死の増加傾向の受止と対策

いのまた由美
いのまた由美

(いのまた由美)

 次に、7月以降急増している自死への対策を伺います。

 

 厚労省指定法人の「いのち支える自殺対策推進センター」が統計的分析をおこない、本年の自死の動向は「例年とは明らかに異なっている」として10月に緊急レポートを公表しました。自死総数は女性よりも男性のほうが依然として多いのですが女性の自死が急増し10月は前年同月比8割以上も増えたという衝撃的な速報がありました。

 

 自死増加傾向のある特徴的なカテゴリは、1つ目が「同居人がある女性」「無職の女性」で、2つ目が「女子中高生」です。

 「コロナでパートの仕事がなくなり、夫からは怠けるなと毎日怒鳴られる。こんな生活がずっと続くなら、もう消えてしまいたい」という相談者の声が掲載されています。 女性は半数以上が非正規雇用で所得を失うリスクが高く、家庭的負担も大きいです。

 

 経済開発機構OECD4月のレポートでも女性はコロナの「危機や自宅待機が続くと暴力、搾取、虐待、ハラスメントに遭うリスクも高まる」と指摘しています。「コロナ禍に対するあらゆる政策対応にはジェンダーという視点を埋め込み」「女性の不安を考慮した政策対応が即刻求められている」と政策提言をしています。

 

 内閣府男女共同参画局も、11月になって官邸へ「コロナ下の女性への影響と課題に関する緊急提言」をしています。

 

 急増している自死への対策と、特にコロナ禍でジェンダーという視点での自死対策も求められますが、ご当局の所見を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

(答弁 市長)

急増する自死に対する受け止めと対策について、お答えいたします。

 

お尋ねにございましたように、現在、自死が大きく増加していると承知をいたしておりまして、このことにつきましては、大変に重く受け止めております。今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大が与える影響も、決して小さくはないものと考えております。

 

特に女性の皆様につきましては、非正規雇用であることが多いことから、雇用環境の悪化の影響を受けやすく、そしてまた、在宅時間が増えたことで家庭内におけるケア的役割が増大し、生活上の困難に直面しやすい状況にあるものと認識しております。

 

そうしたことから、本市では、この10月から、弁護士や臨床心理士、社会保険労務士などの専門家が相談に応じるとともに、ソーシャルワーカーが伴走型の支援を行う「暮らし支える総合相談」事業を開始しております。

 

さらに、問題の解決に向けましては、関係機関が適切な連携を図りながら取り組んでいくことが重要であり、女性の就業自立や生活困窮者支援、子育て支援、DVや性暴力に関する相談事業など、各般の取り組みを総動員し、困難な状況にある方々の暮らしを支え、自死の防止に繋げてまいりたいと考えております。

仙台市の自死予防

暮らし支える総合相談

多重債務、雇用・労働、メンタルヘルスや家族関係の問題等についてご相談ください(要予約)。
◆相談受付時間 平日 午前9時~午後6時
◆仙台市からの委託で、一般社団法人パーソナルサポートセンターが実施しています。

 

http://city.sendai.jp/shogaihoken/kurashi/kenkotofukushi/kenkoiryo/kurashisasaeru.html

 

仙台いのち支えるLINE相談

様々な困りごとや悩みごとの相談を行う、「仙台いのち支えるLINE相談」。この冬は12月21日からスタートです。ご登録ください。

http://city.sendai.jp/shogaihoken/kurashi/kenkotofukushi/kenkoiryo/sodan/sendaiinochisasaerulinesoudan.html

参考情報

コロナ禍における自殺の動向に関する分析(緊急レポート)

「厚生労働大臣指定法人 いのち支える自殺対策推進センター」のWEBサイトの、2020年10月21日の新着情報に「コロナ禍における自殺の動向に関する分析(緊急レポート)」がpdfファイルへ直リンクの方法で掲載されています。

https://www.jscp-temporarysite.com/

クリックして0c32a8_91d15d66d1bf41a69a1f41e8064f4b2b.pdfにアクセス

内閣府男女共同参画局 コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会

「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」は第1回が2020年9月30日に開催され、11月16日に第4回が開催されました。資料が多く公表されています。

コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会 | 内閣府男女共同参画局
内閣府男女共同参画局のホームページです。このホームページでは、内閣府男女共同参画局に関する、様々な政策、活動等の情報を掲載しています。
内閣府男女共同参画局 コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会 より

「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」は、11月19日に官邸に「緊急提言」をし、11月21日の新型コロナウイルス感染症対策本部(内閣官房)第47回会合にて、橋本大臣が以下の発言をしました。

新型コロナウイルス感染症対策本部会合(第 47 回)
における橋本内閣府特命担当大臣発言
(11 月 21 日(土) 於:官邸)

コロナ下で女性の生命と生活が脅かされています。10 月の女性の自殺者数は 851 人と前年から8割も増えました。DVや性暴力は増加・深刻化し、雇用・収入が失われて生活困窮に陥っているシングルマザーも多くいます。まさに「女性不況」とも言える状況です。緊急事態宣言下での休校・休園は、特に女性に大きな負の影響をもたらしました。DV、性暴力、自殺等の相談体制は、感染拡大期においても可能な限り機能を果たす必要があります。休校・休園の判断においては、女性への影響に最大限配慮しなければなりません。ひとり親家庭への支援が大変重要です。関係閣僚におかれては、資料にある有識者からの提言を参考にしていただき、大変な思いをされている女性を誰一人取り残さないよう、御対応をよろしくお願いします。

経済開発機構OECD コロナウイルス危機との闘いの前線にいる女性たち

新型コロナウイルス(COVID-19)へのOECD政策対応
コロナウイルス危機との闘いの前線にいる女性たち 2020年4月1日

http://www.oecd.org/coronavirus/policy-responses/women-at-the-core-of-the-fight-against-covid-19-crisis-51b485d5/

要旨

コロナウイルスのパンデミックは、健康、社会的幸福、経済的豊かさを世界的に傷つけており、その被害の中心にいるのが女性である。何よりも看護にあたっているのは女性である。医療従事者のほぼ70%は女性で、彼女らは感染のリスクにより多く晒されている。それと同時に女性の家事労働の負担が、歴史的に続いている無給労働の不平等な男女分担に加えて学校や保育施設の閉鎖により増加している。さらに、女性の方が雇用と所得喪失のリスクが高く、危機や自宅待機が続くと暴力、搾取、虐待、ハラスメントに遭うリスクも高まる。

女性の不安を考慮した政策対応が即刻求められている。政府は、親が働きながら介護や育児の責任も果たせるよう緊急措置の採用と、所得支援措置の強化、中小企業と個人事業主の支援の拡大、暴力を受けた女性を助ける措置の改善などを検討すべきである。根本的に、危機に対するあらゆる政策対応にはジェンダーという視点を埋め込み、女性特有のニーズ、責任、ものの見方を考慮に入れなければならない。