困難を抱える女性支援の進捗について質問しました【仙台市議会】

仙台市議会2022年6月22日の市民教育委員会(協議会)で質問をいたしました。メモをもとに質問と答弁の概要を掲載します。

質問と答弁

困難を抱える女性や若者の活躍推進会議について

いのまた由美
いのまた由美

様々な背景から困難を抱える女性の支援事業として、今年度から新規事業が幾つかありまして、2月の予算等審査特別委員会でもその目的や考え方をお聞きしたのですが、新年度になってからやり方を決めるという御答弁も中にはありましたので、それらが実際どういうふうに始まっていたり始まっていなかったりするのか、現状をお尋ねしたいので、一連伺います。
 まず、困難を抱える女性、若者の活躍推進事業についてです。今年度の重点事業、施策の柱にも入っている事業でして、この前、第1回の女性・若者活躍推進会議があり、傍聴させていただきました。副委員長や猪又委員も傍聴でいらっしゃったんですけれども、本会議でも取り上げられていて、注目されている事業かというふうに思います。今回、4団体から活動報告と意見交換がありましたけれども、この4団体というのはどのように選ばれたのでしょうか。伺います。

仙台市当局
仙台市当局

市民局男女共同参画推進課:
女性・若者活躍推進会議は、困難を抱える女性や若者とじかに接し、支援を行っている民間の支援団体の方々と意見交換をすることによりまして、女性や若者が抱える困難の実情を把握し、より効果的な支援の在り方を検討することを目的としております。
 参加団体につきましては、子供未来局や健康福祉局など、様々な支援を担当している関係局の意見も聞きながら市長が決定したところでございまして、第1回目はひきこもりや生きづらさを抱える女性の居場所づくりをされている団体や、生活困窮世帯の子供たちを対象に学習、生活支援を行っている団体など、4団体に参加いただきました。

いのまた由美
いのまた由美

 市長などが直接その支援団体の方からお話を聞く機会を今年度つくっていただいたというのはすごく貴重な機会だと思うので、あと2回、今年やられるというふうに聞きましたけれども、意義ある取組にしていっていただきたいというふうに思っています。
 今年、さきの国会で困難を抱える女性支援法が成立しましたが、それに先駆けるような形で本市の取組は進んでいるところです。
 困難を抱える女性支援法では、困難を抱えるって一体何なのか、具体的に言うと、性的な被害だったり、家庭の状況だったり、地域社会との関係性の中での困難、それが多様化、複合化しているというような内容で、ここまで書いてもまだ具体的にどういうことがほかにあるのかなというのが、関心を持っている人には分かるけれど、そうでない方にはまだ困難といっても何なんだろうというふうに思われるかもしれません。
 それで、私、資料を掲示させていただきますけれども、政府のほうでも2018年から困難を抱える女性の支援を考える検討会やワーキングなどもずっと行われてきていて、その中で若年女性に対する支援としてはどういうことがあるかというマニュアルがつくられていて、今年、2022年3月に厚労省のページから飛べるようになっています。

(※令和4年3月「困難な問題を抱える若年女性の包括的な支援に関する調査研究」ワーキングチームが公表した「若年女性に対する支援スタートアップマニュアル(pdfファイルへリンク)」
この中で、具体的にはどういう支援が必要かというのが書いてありまして、10個書いてありました。

①家族関係の悪化や家族の崩壊、きょうだい間の差別
②親からの暴力、親やきょうだいからの性虐待、性暴力・性被害
③貧困・経済的困窮
④性搾取
⑤居場所の喪失、社会的孤立
⑥学校教育からのドロップアウト(いじめ、不登校、高校中退)
⑦就労機会・継続からの排除やドロップアウト、不安定な就労環境・低賃金
⑧予期せぬ妊娠、中絶とそのトラウマ、孤立した環境での出産と子育て
⑨心身の健康の侵害や障害-うつ、精神疾患や精神障害、知的障害、発達障害
⑩自死念慮、自殺未遂、リストカット・オーバードーズ(自傷行為)

テーマを選定していったり支援団体を選んでいくのにぜひ参考にしていただければというふうに思っています。
次のテーマや団体はどのように決めていくのかというのをお伺いいたします。

仙台市当局
仙台市当局

第2回の会議に向けましては、現在、第1回会議の意見交換で出された課題をさらに深掘りできないか、また、より幅広い視点から御意見をいただく必要があるのではないかなどの観点から、テーマや参加団体について関係局と検討しているところでございます。

いのまた由美
いのまた由美

困難女性のアンケート実態調査について

いのまた由美
いのまた由美

続いて、困難を抱える女性の実態調査をするためのアンケート調査をされるということも今年度新規に取り組まれるということです。2月の予算議会でお聞きしたところ、予算上は3,000人の方にアンケートをお願いするということだったんですが、詳しいやり方としては検討していくということだったので、今調査のやり方はどのように考えておられるのか、進捗、現状をお伺いいたします。

仙台市当局
仙台市当局

この実態調査は、女性や若者が抱える困難の実情や支援につながりにくい背景などを把握することを目的としており、高校卒業後の18歳から39歳までの若年女性を対象としたアンケート調査を予定しております。
 現在はアンケートの項目を作成しているところでございまして、秋口までにはアンケートを発送できるように進めていきたいと考えております。併せまして、支援団体等へのヒアリング調査も行うこととしております。

いのまた由美
いのまた由美

先ほど挙げたような困難を抱える女性が相談、自分から声を上げづらい方などが多いといった中で、アンケートに回答していただくということは可能なのか、工夫や検討などが必要だというふうに考えていますが、今様々検討されているということですので、よろしくお願いしたいと思います。


このような調査というのは、他都市、先行事例などはあるのかというのをお伺いします。

仙台市当局
仙台市当局

令和2年度に、札幌市において思春期、若年期の女性を対象とした意識に関する調査というものが行われております。その内容も参考にしながら、調査項目を検討しているところでございます。
 本市の調査では、現状把握だけではなくて、困難な状況に陥った背景を探ることに力点を置く方向で進めておりまして、そういった点ではあまり例がなく、単純に比較できる先行都市の調査はないと考えております。

いのまた由美
いのまた由美

これも先ほどの困難を抱える女性支援法が成立して、2024年から施行され、そこで各都道府県を中心にその計画などをつくって取り組まれて、この先なっていくということを、先行して本市も取り組んでいるような形になるかと思いますので、ぜひチャレンジしていっていただきたいというふうに思います。
 札幌のほうも私は視察に行って、札幌の財団の方々とかにも今お話を伺ってきたり、実際調査に基づいて行われている施策について実施している団体さんとかにもお話を聞いてきましたが、調査がその施策に結びついているということを感じたので、本市でもそのようになるように期待をして、注目をしていきたいと思っています。

生理用品の無料配布について

いのまた由美
いのまた由美

次に、生理用品配布も同じく困難を抱える女性だったり女性活躍の事業の中で市民局がやっていらっしゃるので、その配布についてお伺いしていきたいと思います。
 生理用品の配布について、本市が行っているので何か意見などはないかということで市民の方々に尋ねると、やっぱり学校のトイレで配布してほしいと、公共施設などでもトイレットペーパーと同じように生活必需品であるのだから置いておくというのが最も市民の方が望んでいることだと思います。これも議会でも随分そういったことを議論しておりましたが、施策は追いついていない状況です。
 市民局で生理用品を配布している目的は、生活に必須なものだから、困窮の人、それを買うことができない人には使ってほしいということよりも、相談や支援につながるためのきっかけづくりという目的でやっているということは理解をしています。これはなかなか市民の方には伝わりづらいといいますか、学校に置いてよというふうに皆さん思っていると思うんですけれども、支援先などのリーフレットを入れて、本市では支援につながるきっかけづくりとしてやっているということでございます。
 今年度、昨年度と比べて配布する数や配布する場所について変更があるのかどうか伺います。

仙台市当局
仙台市当局

市民局男女共同参画推進課:
今年度につきましても、昨年度同様に1万セットの配布を予定しております。7月14日からの配布開始に向けて、現在準備を進めているところでございます。 配布箇所につきましては、昨年とほぼ同じ施設を対象としております。

いのまた由美
いのまた由美

昨年度とほぼ同じということなんですけれども、昨年の配布実績で、どこの場所での配布が一番多かったのでしょうか。

仙台市当局
仙台市当局

昨年度実績でございますが、エル・ソーラ仙台とエル・パーク仙台の2施設で約4,800セットを配布しておりまして、全体の配布数のうち、半数近い状況となっております。

いのまた由美
いのまた由美

配布先や周知先の拡充も大事だと考えます。昨年度、配布先として対象となる民間支援団体の拡充を検討すると答弁していましたが、検討結果を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

昨年度実績でございますが、エル・ソーラ仙台とエル・パーク仙台の2施設で約4,800セットを配布しておりまして、全体の配布数のうち、半数近い状況となっております。

いのまた由美
いのまた由美

エル・ソーラ、エル・パークについては、お手洗いに置いてあるという形態で、ほかの例えば区役所だったり図書館だったりのびすくだったりは、様々な方法で、カードを出したり、指を指したりとかで、窓口でもらうという方法になっているので、置いてあるほうが使われやすいし、その分支援先一覧なども目に留まりやすかったりするんだろうなというのが、去年の実績からも分かることだと思います。支援が必要な方に手に取ってもらいたいのだということなので、配布方法ももっと工夫をしていけるのではないかというふうに考えています。
 2月の予算等審査特別委員会の御答弁の中で、民間団体などにも配布の御協力をいただけるように拡大も検討しているというふうな御答弁がありました。民間団体もそうですし、あと今まで以上に公共の場所に置いて配布をしてもらうですとか、そういった検討は今どうなっているのでしょうか。伺います。

いのまた由美
いのまた由美

エル・ソーラ、エル・パークについては、お手洗いに置いてあるという形態で、ほかの例えば区役所だったり図書館だったりのびすくだったりは、様々な方法で、カードを出したり、指を指したりとかで、窓口でもらうという方法になっているので、置いてあるほうが使われやすいし、その分支援先一覧なども目に留まりやすかったりするんだろうなというのが、去年の実績からも分かることだと思います。支援が必要な方に手に取ってもらいたいのだということなので、配布方法ももっと工夫をしていけるのではないかというふうに考えています。
 2月の予算等審査特別委員会の御答弁の中で、民間団体などにも配布の御協力をいただけるように拡大も検討しているというふうな御答弁がありました。民間団体もそうですし、あと今まで以上に公共の場所に置いて配布をしてもらうですとか、そういった検討は今どうなっているのでしょうか。伺います。

仙台市当局
仙台市当局

生理用品の配布は、困難を抱える女性が相談や支援につながるきっかけとなることから、配布先ですとか、配布していることを周知する先の拡充は重要と考えております。 そのような考えから、今年度から周知先として児童館も加えまして、チラシの配布を依頼いたしました。 また、配布先の拡充につきましては、配布状況の推移を見ながら検討してまいりたいと考えております。

いのまた由美
いのまた由美

こういった取組、今年度に限らず、今工夫も検討していただいているので、次の年も、またその次の年も継続していってほしいというふうに思っています。

出張型相談会 女子のためのほっとスペース2022について

いのまた由美
いのまた由美

出張型相談会は、昨年度から、開催時間と回数を変更していますが、狙いを伺います。

仙台市当局
仙台市当局

この出張型相談会は、様々な困難を抱えながらも、公的な窓口などに出向いて相談することに躊躇されている方などにも、安心してご相談いただける機会を設けることを目的とし、民間の会場等において、複数の民間支援団体の相談員が相談に来られた方々に個別に対応するもの。
昨年度は6回全てを日曜日の同じ時間帯で実施したが、特定の曜日や時間では都合が合わず参加が難しい方もいると考え、希望する方ができるだけ参加しやすいよう、今年度はすべて異なる曜日と時間とし、ご都合に合わせて参加いただけるようにしたいと考え、8月以降に3回開催する予定である。

いのまた由美
いのまた由美

夜の時間帯に実施すると来やすい方もいるので効果があると考えます。内容は、昨年から変更はありますか。

仙台市当局
仙台市当局

相談体制など事業内容についての大きな変更は予定していないところである。

いのまた由美
いのまた由美

民間の支援団体に会場費と人件費と宣伝協力を行い、出張相談会をどんどん行ってもらえるようになってほしい。5月にエル・パークで「女性のためのとまり木しおり」につながった方々が実行委員会を作って開催した「夜の保健室」という例もあります。「しおり」は、うつや生きづらさを抱えている女性の居場所や回復のトレーニングの場で、精神福祉士や社会福祉士が支援をしています。「死にたい」とか「自傷しちゃった」という方への、利用者・回復者の方々によるピア・サポートの意味もあり、まさに本市が取り組んでいる困難を抱える女性支援の内容に合致しています。民間団体を支援する形の出張相談会も、今後検討すべきです。

仙台市当局
仙台市当局

この出張型相談会は、今年度は開催する曜日や時間帯を工夫して行うことで、より多くの方々にお越しいただきたいと考えている。
困難を抱える女性が相談や各種支援につながるよう、今年度の開催状況も踏まえ、引き続き、せんだい男女共同参画財団や支援団体等にも意見を伺い、出張型相談会をはじめとする支援のあり方について検討していく。

いのまた由美
いのまた由美

企画提案型アウトリーチ支援について

いのまた由美
いのまた由美

今年度予定している企画提案型アウトリーチ支援の進捗状況を伺います。

仙台市当局
仙台市当局

 今年度、主に困難を抱える若年層の女性を支援につなげていくことを目的に、民間支援団体から、効果的なアウトリーチの支援の在り方について、提案をいただき実施する事業として、公募型企画提案事業に新たに取り組む予定。今後、7月から8月頃にかけて公募と受託者の選定を行う予定で、現在、仕様書などの準備を進めている。

正確な会議録

繰り返しになりますが、いのまた由美作成のメモより掲載しています。当日の発語と差異があります。数か月後に公開される「会議録」が正確な文言です。正確な会議録はこちらから検索できます。

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